なぜ「左首の重さ」に意識が向いたのか

昨夜、いつも通り身体の声を聴きながら一日のケアをしていた。
毎晩の習慣。呼吸を整えながら、「今日の自分、どうだった?」と内側に問いかける。
でも、昨日は少し違った。首を回した瞬間、左首だけがずっしりと重い。いつもなら気にならない箇所なのに、何かを訴えるように鈍く存在を主張していた。

「なんだろう、この感じ…」と思い返すと、その日は朝から“過去との決別”がテーマのような一日だった。
ずっと迷っていたタスクを手放し、古い自分を象徴するような物事を整理した。
気づかないうちに、心の奥でずっと緊張していたのかもしれない。

振り返ると、身体は嘘をつかない
左首の重さは、まるで「よくここまで頑張ったね」と言ってくれているようだった。


左首の重さと「心のステージ」が上がるサイン

私はこれまで、体の違和感を“ただの疲れ”として片付けてきたことがある。
でも、セラピストとして多くの身体に触れるようになってから気づいた。
身体は、心のメッセージを代弁してくれている。

左首というのは、私にとって「頑張りたいのにセーブをかけている自分」が現れやすい場所。
昨日の私は、無意識のうちに次のステージに進む準備をしていた。
「もう前の自分じゃいられない」という覚悟と、「でも少し怖い」という緊張が、ちょうど左首に滞っていたのだと思う。

人は、変化の直前に一番力が入る
それは決して悪いことじゃない。
ただ、その“頑張り”を力ずくで突破しようとすると、身体が悲鳴を上げる。
だから私は、昨日は無理にストレッチをしなかった。
ただ、静かに自分に語りかけた。


「よく頑張ったね」その一言が、身体をゆるませる

ベッドの上で、ゆっくり首に手を添えた。
「よく頑張ったね。もう力を抜いていいよ。」
そう言葉に出した瞬間、左首の内側がじんわり温かくなっていくのを感じた。

不思議なことに、数分もしないうちに重さがスッと消えた。
それと同時に、心まで軽くなった。

これは単なる“自己暗示”ではない。
身体が安心を感じると言葉が通じるのだ。
触れる温度、声のトーン、呼吸のリズム。
それらすべてが、「もう大丈夫」というサインを身体に送ってくれる。

私たちはつい、「もっと頑張らなきゃ」と思いがちだ。
でも、身体は時々こうして“頑張りすぎサイン”を出してくる。
それに気づけた瞬間、セルフケアはただの習慣ではなく、心との対話の時間に変わる。


「頑張らない」ではなく「心から頑張れる」ために

私は「頑張らない生き方」をすすめたいわけではない。
むしろ、心から楽しんで頑張れる自分に戻ってほしいと思っている。

頑張りたいのに、無意識にブレーキを踏んでしまう。
それが長く続くと、心も身体もバランスを崩してしまう。

だからこそ、まずはブレーキを外すこと。
そのためには、自分の中の「もう十分頑張った部分」を癒してあげることが大事だ。

昨夜、左首から聞こえた声はこうだった。
「もっと頑張りたいよ。」
その言葉は、無理して出した声じゃなかった。
安心しているからこそ、素直に出てきたものだった。


私からの一言:身体は、あなたの“心の代弁者”

身体の重さや痛みは、ただの不調ではなく“心の翻訳”だと思う。
私の左首が教えてくれたのは、**「限界ではなく、変化のサイン」**だった。

変わろうとする時、人は必ずどこかに力が入る。
でもその力を責めるのではなく、まず「ありがとう」と伝える。
それだけで、身体は安心して次のステージへと進める。

だから今夜も、あなたの身体にそっと触れてみてほしい。
「今日も一日ありがとう」と。

その一言が、明日のあなたを少しだけ軽くしてくれるはず。

人生一度きり、楽しんでいこうよ。