皆さん自律神経が乱れたと感じた事ありますか?

多分、誰しも経験はありますよね。ストレスを感じた時や体調を崩した時などは、ヤバい自律神経乱れてる、、って思いますよね。では、乱れたと感じた時、どのように調整していますか?何らかの形でストレスを発散したり、しっかり休養をとったりしていませんか?

実は、それらの行動をとるということは、身体からその行動を取りたいというサインが出ている証拠でもあるんです。そして、そのサインを出しているのが自律神経なんです。

つまり、人が本能的に行動しようとするのはすべて自律神経のサインが根幹にあります。

ただし、人には「脳」という部分で考えることができますよね。だから脳には自律神経のサインを無視した行動を指示することが出来てしまいます。

要するに自律神経が乱れているという事は、身体の声を聞かずに脳の指示で無理やり動かしているという事になるのです。

前置きが長くなってしまいましたが、自律神経を調整するためには「ありのままの自分を受け入れること」すなわち自律神経と友達になることだと私は思っています。

その為に参考となる自律神経理論もあるので少しご紹介していきますので、自律神経を調整したい方や自分らしく過ごしたい方は是非、参考にしてみてください〜

ポリヴェーガル理論の概要

ポリヴェーガル理論は、神経科学者スティーブン・ポージェス博士によって提唱された理論で、自律神経系、特に迷走神経の働きを新たな視点から理解するための枠組みです。以下、理論の詳細について解説します。

理論の基本概念

• 迷走神経の二重構造

ポリヴェーガル理論は、迷走神経が単一ではなく、進化の過程で異なる2つの系統に分かれているとしています。迷走神経とは副交感神経の中で最も主要な神経です。

腹側迷走神経系

• 特徴: 有髄神経で、迅速な伝達が可能。

• 役割: 社会的交流や安全感の促進に関与し、心拍数の調整や表情、声の変化など、社会的結合を支える機能を持っています。

背側迷走神経系

• 特徴: 無髄神経で、古い進化的なシステムに由来。

• 役割: 極度のストレスや危機時に、心身を「凍結」させる反応(フリーズ反応)を引き起こします。

• 自律神経の3段階モデル

理論では、人間の自律神経の反応は3つの段階で説明されます。

1. 安全・社会的交流状態

• 腹側迷走神経が優位となり、リラックスした状態や他者とのポジティブな交流が促進される。

2. 戦闘・逃走状態

• 交感神経が活性化し、危険を察知すると体が戦闘または逃走の準備を整える。

3. 凍結・消極的状態

• 背側迷走神経が優位になり、極度のストレスやトラウマ時に見られる、体の活動が低下する状態(凍結、脱力、解離状態)が発生する。

理論の意義と応用

• 社会的関与と安全感の重要性

腹側迷走神経系の働きが、安心感や社会的なつながり、表情や声の調整をサポートすることから、対人関係やストレス管理、心の健康において重要な役割を果たすとされています。つまり、心が穏やかな人や誰からも相談されるような人は腹側迷走神経が優位に働いている可能性が高いです!

• トラウマ治療への応用

ポリヴェーガル理論は、トラウマやストレス関連障害の理解と治療に新たな視点を提供します。

• 例えば、過剰な背側迷走神経の反応によって引き起こされる「凍結」状態を、どのようにして安全な社会的交流を通じて正常な状態に戻すか、といったアプローチが検討されています。

• ストレス調整とリラクゼーション技法

理論に基づくと、深呼吸、瞑想、ヨガなどのリラクゼーション技法は、腹側迷走神経系を活性化し、ストレス反応を和らげる効果が期待できるとされています。あとは、先程もお伝えした通り、腹側迷走神経が優位に働いている人と話すことも効果的です!

発展的な考察

• 進化論的背景

ポリヴェーガル理論は、人間の生存戦略が進化の過程でどのように発達してきたかを説明する理論でもあります。より新しい腹側迷走神経系は社会的結合を可能にし、集団生活や協力が生存に有利であったと考えられます。

• 臨床・心理療法への示唆

理論は、従来の自律神経の単純な「闘争か逃走か」のモデルを超えて、細やかな神経反応の調整や個々人の生理的状態の理解を促し、心理療法やストレスマネジメントにおける新しい介入方法の基盤となっています。

まとめ

ポリヴェーガル理論は、迷走神経が持つ多層的な機能を通じて、人間の自律神経系がどのようにして安全感、ストレス反応、トラウマの制御に関わるかを解明する重要な枠組みです。この理論は、精神・身体の健康、対人関係、トラウマ治療など多方面に応用され、現代の心身のケアに新たな洞察をもたらしています。

つまり、自律神経の調整というのは腹側迷走神経を優位にするという事であり、それをする為には自身が現段階で3つのうちどこにいるのかを把握する事が大切です。

なので私の場合は、決して身体に無理をさせることがないようにいつも身体と対話しています。人に攻撃的になりそうな時は交感神経が優位になっている事や何もやる気が出ない時は背側迷走神経が優位になっている事をまず受け入れます。そのうえで自分の身体がどうしたいのかを問いかけて、身体が求めるままに行動に移します。

それが身体から出てくるメッセージなので私はとことんお友達になります。そうするようになってから体調を崩す事が極端に減り、心が安定するようになりました。対人ストレスも無くなり、今では心の底から毎日を楽しめています!

身体は嘘をつきません。いつだって騙そうとしてくるのは脳みそです。ですので、もし本当に辛いことがあった時は脳みその言うことは一旦無視して、自律神経と友達になってみてください!そうすることできっとあなたは自分自身をコントロール出来るようになります。それはつまり、人生の舵をとることにも繋がるのです!

人生一度きり、自律神経と仲良くなり全力で楽しんでいきましょ!