「…ちょっと、限界だったのかも」

その言葉を聞いたのは、彼の首にそっと手を添えた瞬間でした。

こんにちは〜

のびおです。

今日は以前長野で出張セラピーをした際に感じた身体の声についてお話していきます〜

同僚の「頭痛3日休み」が教えてくれたこと

彼は、職場の同僚。1ヶ月間のリゾートバイト先で知り合いました。明るくて社交的、周りを盛り上げる“ムードメーカー”。けれど、ある日突然、頭痛で3日間も仕事を休みました。いつも元気に仕事をしていた彼が急にこんなに崩れるなんて、なにかあると疑いました。

休んでいる彼の部屋を尋ねて〈大丈夫?〉と聞くと、〈明日から行くよ〉と笑顔を見せました。でも私にはわかったのです

身体が「まだ休ませて」と言っていることを。身体が職場を拒否していることを。

私はそこでは清掃員として働いていたが本職はセラピストだ。触れた筋肉の硬さから、その人の“心の状態”まで感じ取る仕事をしています。だから、彼にこう切り出しました。

「もしよかったら、少し身体見せてくれない?きっと首周り硬くなっているから」

彼は「いいの?」とちょっと照れたように笑って、私の施術を受けることになった。

首のコリは“ただの疲れ”じゃなかった

ベッドに仰向けになった彼の首に手を添えた瞬間、私はすぐに気づきました。

硬い。

しかも、左右で明らかに違う。右側の筋肉が張っていて、まるで誰かに何かを言いたいのをグッと我慢しているような…そんな“緊張”を感じました。

「職場の人間関係でストレスとか…あるでしょ?」

私がそう尋ねると、彼は目を閉じたまま「……なんでわかるの?」と、ぽつり。

筋肉の左右差が語った“性格のクセ”と承認欲求

彼の筋肉は、本当に正直だったんです。

首の右側は“他人を意識する側”とも言われる部位で、この硬さは、人一倍「どう思われているか」を気にする人の典型的なサイン。左側は“自分自身との関係”を表す側で、こっちにも少しずつ緊張が現れていた。

彼の筋肉を、丁寧に緩めていくうちに、彼の口から言葉が溢れ出したのです。

「実は〇〇さんが怖くて…」

「〇〇さんに変な噂を流されて職場の人に会いたくない…」

「1人でアニメみてると落ち着くんだよね…」

彼の言葉と、私の手のひらに感じる筋肉の反応がリンクしていきました。そう、筋肉はその人の「性格」や「思考のクセ」をちゃんと記憶しているのです。

さらに深く触れていくと、彼の背中、肩甲骨の内側(幼少期の寂しさ)が現れやすい場所にも、じんわりとした硬さがありました。そもそも、変な噂を流されたきっかけは彼が目立ちたいがために少し職場の規則を破ってしまった事から始まっている。それに過剰に怒って周りの人達へ変な噂を広めたのが〇〇さんというわけです。だから本末転倒といえば、本末転倒なのだが、私は彼を放っておくことが出来ずに

「なぜ規則を破ってしまったのか?」

という質問からどんどん彼の性格や過去の出来事へと深堀っていった。

そしたら、彼は何かを思い出したかのように

「…昔、親が忙しくて構ってくれなかった」と言います。

その一言に、私は頷くしかなかったです。つまり彼は幼少期に周りから承認される機会が少なく育ってきたので周りの人達からの注目を集めることで承認欲求を満たそうとしているわけです。それで今回は規則を破ってしまったと。でも彼の心は人一倍繊細で周りの目をとても気にしています。身体がそう私に教えてくれたのです。

身体は、心の履歴書

彼のように、周囲を気にしすぎて疲弊してしまう人は、少なくない。だけど、筋肉はちゃんと教えてくれます。

どこに無理がかかっているか

どんな感情を抱えてきたのか

その人が、どんな風に生きてきたのか

筋肉の硬さは、単なる“身体の状態”ではないと思っています。

それは、心からの「サイン」だからです。

だから、ただ硬い場所を柔らかくするだけでは身体をよくする事には繋がりません。

「首が軽くなった」だけじゃない、心がほどけた瞬間

施術の終わり、彼は少し目を潤ませながら言った。

「首、軽くなったのも嬉しいけど…なんか、心の中まで解放された気分」

私はただ、身体の声を聴いただけです。

でも、そこには“彼の本音”が詰まっていました。

そして、次の日無事に彼は仕事に復帰し最後まで元気にやり切りました。

そして任期が終わり、お互い離れ離れになった後、彼からLINEでメッセージが入っていました。

「君のおかげで最後までやりきることが出来た!君は最高のメンターだよ」

私が住む場所を変えながら働く意味はこういう出会いを大切にしたいからだと改めて実感しました。私が今回長野で1ヶ月過ごしたのは彼と出会うためだったのかもしれません。彼は3年近く色んな場所を転々としながら働いていましたが、私のようなセラピストに出会ったのは今回が初めてだったそうです。彼の身体から溢れる声が私たちを長野に引き寄せたのかもしれませんね。

のびおからのメッセージ あなたの身体は、何を語っていますか?

身体は、いつだって先にサインを出しています。それが自律神経なんです。

人生の善し悪しは〈自律神経〉で決まると私は思っています。

最近、なんだか首が重い。肩が張る。背中がだるい。

もしかしたら、それは「性格だから仕方ない」じゃなくて、

「心が気づいてほしい」と訴えていることかもしれません。

あなたは、自分の身体の声、ちゃんと聞いてあげていますか?

よかったら、あなたの「身体からのメッセージ」、聞かせてください^^

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人生1度きり、楽しんでいきましょ!!